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美術について

 

生徒さんに(ちょっと時間が経ってしまいましたが)
「たまには絵のことも書いて」
と言われたので、書いてみようかなーと。

 

といっても、絵のうんちくは絶対本の方が面白いので…

何を書こうかなー。

 

音楽は好きでなくても、ライブに行ってしまえば面白かったり楽しめることもあると思うのですが、
絵については、好きでないと美術館というのは非常に苦痛な空間ではないかと思います。

 

とはいえ人によって絵画の何が好きかって
たぶんだいぶ違うと思います。

例えば、
色彩を強く感じている人もいるし、
歴史を重視している人もいるだろうし、
技術に興味がある人もいると思います。

とにかくなんとなく観るのが好き、という人もいれば、
すごいうんちくを持っている詳しい人もいます。

現代美術が好きな人もいるし、古典的な絵が好きな人もいますし。

実は結構人それぞれです^^

 

絵自体の好みも本当にばらばらで、
やっぱり性格というか人柄が出る気がします。

一見真面目そうな人が幾何学的なモダンアートが好きだったり、ダイナミックな感じの人が文字通りダイナミックな絵が好きだったり(笑)逆にとても緻密で繊細な絵が好きだったり、本当に様々なんです。

 

絵が苦手な人と話していると
「ちゃんと知らないといけない」
と思っている方が多いと感じます。
(本当に興味がない場合は別にして)

でも全然そんなことはなくて、
「この登場人物変な表情してるなーぷぷぷ」
とか
「この色好き」
とか
「大きくていい」
とか
「家に欲しい」
とか笑

なんかそういう気軽な感じで十分と思います!

 

私は、芸術とヨガは似ていると感じています。
似ているというか、私の中では同じなんです。

私は美術史という流れの中の「絵画」が好きなので、
「絵画」を単品で観ているというよりは
画家たちがそれぞれの時代で切磋琢磨しながら世に残してきた、
その活動というか、画家たちの生命の輝きにとても心が揺さぶられています。

そういう意味で絵も、人間の身体と同じで、その人の人生があらわれたものと感じます。
「人間の営み」だと感じます。

 

それから、ちょっと謎解きのような面もありそこも好きです。

絵画はある一場面なので、鑑賞者にそれを理解させるため
色々なことを暗示させるモチーフを盛り込んだり、
あとは西洋美術にかかせない「聖書」や「ギリシア神話」では、
これを持っているとこの人(聖人や神様だけど)とか、
こういうものが出てきているとあの場面、とかそういう約束事があります。

あとは時代背景などにより、画題の流行もあるし、
たとえば描かれた人物の服装などが変わったり、そういうものもあります。

そういうのを知るのもまた私にとっては最高に楽しいし、
知っていると、絵を観るのがもっと面白くなります。

 

あと、美術館という空間も好きです。

日本も素晴らしい美術館はあるけれど、
やっぱり海外の美術館の方が圧倒的に好きです。
(広さも全然違うし。所蔵している数も桁違いだからでもあるけれど)

なので、旅行のほとんどは美術館目的です。
ヨーロッパが好きです。
美術館ももちろんですが、街並も私にとっては鑑賞です。

なんかこれだけ書くと優雅っぽいですが…

いえいえ!
だって!それを楽しみにしているんですもの!
それが楽しみなんです!
マカロンもブランド物もいらない!

美術館に行きたいのです!!!!
(でもミュージアムショップでは買い物したい!!)

 

よく
「画家は誰が好きですか?」
と聞かれますが、
上記の理由で、特別この人が好き!というのはありません。

最初の衝撃は、「ルーブル美術館」そのものと、
ダヴィッドの「ナポレオンの戴冠式」でした。

子どもだったので、それはもう大変な衝撃だったのです。
こんなものが世の中にあるんだと(本当にその時思ったかはもう定かでないですが)思いました。

「ナポレオンの戴冠式」は、その大きさに圧倒されたのもありますが、解説員の方の小話に惹かれたのも鮮明に覚えています。

この絵は二枚ある。複製を作成するときに1つの部分を変えた。
それはどこか?
並んでいる女性のドレスの色を一人だけピンクにした、という話。

そのとき、自分の中に眠っていた知的欲求の扉が開けたような感覚でした。
なので、今でも私はそういう謎解きのような、絵画の中に隠されたことを知るのが好きなのだと思います。

 

でも最初に好きになったのは、ルノワールとドラクロワでした。

そのあとゴッホが好きになりました。
シャガールも好きでした。デ・キリコやマグリットも好き。

クリムトも大好きで、ウィーンでは大感激でした。
デュフィもすごく好き。

ルーベンスやレンブラントもなんだかんだ好き。

マネも好きだし、モローも好きだし、スーラも好き。
最近はボナールも結構好き。
ボスやフランドル系も好き。

ロシア美術はあまり詳しくないけど、
イリヤ・レーピンとかすごくよかった。

ミュシャは学生時代は全然好きじゃなかったけど、
今は結構好きです。

幅広いです。
理由はないです。なんか好きです^^

 

ただ、現代美術はあまり興味がありません。
それからダヴィンチは好きだけど、モナリザは全然好きじゃありません。(すごい絵なんだけど)

ゴッホも好きだけど、ひまわりは全然良いと思っていません。
ピカソはすごいと思うし、実際すごいのだけど好きではないし、
モネも観るとやっぱりいい!!と思うけど、のめりこんで好きになれない。

フェルメールは日本(特に女性に)で大人気ですが全然好きじゃないです。
デ・キリコやデルヴォー、マグリットは好きだけど、同じシュルレアリスムといってもダリは好きじゃないです。笑

(なんか書いてて王道を行かない私の性格がよく表れている気がしますね…^^; 天邪鬼なんです)

あ、それからタイトルは「美術」となっていますが、
基本的に「絵画」が好きです。
彫刻とかは…嫌いじゃないけど(ほんとすごいのあるから)メインではありません。

それから、私は絵は描きません。
正確に言うと描けません。
どちらかというと、いわなくても、へたくそです。
(空間把握ができないみたいです)

 

感覚的な好みです、完全に。

正解はない!

世の中が良いといっても、自分の好みでいいのです!
(と思います。研究者でも鑑定人でもないので。鑑賞は自由かと)

そういう感覚と、加えて知識があるともっと面白い。

感覚だけだとただの好みで終わり、
それでも良いけどちょっともったいない。

でも知識に傾きすぎると、画家の命の輝きに触れられないこともあるし
何より自分が何を好きかわからなくなってしまうのは元も子もない。

ただ、知識が入ることにより、その絵に興味をもったり好きになることもあるし、
新しい視点が手に入ることがある。
それはそれで良いのです。

ね、なんかこういうところもヨガみたいでしょ??
と思ったりします^^

 
 

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