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vedaブログ、vol.3です。
今回は、わたしたちを取りまく、一日と一年の陰陽について書かせていただきました!
今回は、一日と一年(季節)の陰陽を考えていきます。
まずは一日の陰陽を考えてみます。
これはイメージしやすくわかりやすいかなと思います。
朝が陽、夜が陰、ですね。
私たち日本人は漢字を持っていますが、そもそも漢字の成り立ちからもそれが表されています。
「陽」は山際の太陽が当たるところを指しています。
一方「陰」は山際の太陽が当たらず暗いところを指しています。
昼に向かって陽は大きくなり、ピークを迎えます。
水面下にある陰が少しずつ大きくなり、夜になります。
陰が極まり、朝が来ます。陽の時間になります。
それをずっと繰り返していくのです。
ブログの一回目のときに、洗濯物の例え話をしました。
午後1時頃。
外はまだまだ明るいですね。太陽はまだ明るく輝いています。
そこに私たちは「陰」の要素を感じるでしょうか。
たぶん多くの方が、目に見えてわからないのであまり感じないのではないかと思います。
さて、夕方になってきました。
日が陰り、実際目に見えて暗くなっていきます。
私たちはそこで初めてしっかり「陰」を感じていきます。
でも午後の時点でもう水面下では「陰」は動き始めていました。
表面にあらわれていないので気づかなかっただけなのです。
こうして陰陽はそれぞれバランスを取りながら、一日を作っているのです。
さて、ではここで季節の陰陽も見てみます。
ここ日本は、四季という素晴らしい季節の移り変わりを感じることができます。
春夏は「陽」。秋冬は「陰」です。
これもイメージしやすいかなと思います。
では、こう考えるとどうでしょうか?
秋は夏に比べれば「陰」です。
では冬と比べたらどうでしょうか?
「陽」の性質になりますね。
これがずっとお話している、陰陽は何と比べるか、何を見ているかで変わるということです。
陰陽が絶対的なものでなく、相対的であるということです。
話を戻して、春夏は「陽」、秋冬は「陰」です。
季節でいうと、
春分と秋分が、陰陽のバランスが調和するときです。
今年は間もなく、9月23日が秋分の日ですね。
「陽」のピークは夏至、「陰」のピークが冬至です。
これは温度ではなく、陽の長さと考えてください。
夏至になり「陽」が極まり、陰の時間に入っていきます。
冬至になり「陰」が極まり、陽の時間に入っていきます。
このサイクルをずっと繰り返していくのです。
春は芽吹きの季節です。
スタートする時期。芽が出て、眠っていた動物は昆虫も動きだし、「活動」していく時期です。
暖かさが日に日に増していきます。
木々は枝葉を広げ、上に外側にと拡散していく時期です。
夏は盛りの季節です。
芽吹いたものがぐんぐんと成長し、花を咲かせ、ピークを迎えます。
陽も長くなり、「陽」のピークを迎えます。
秋は収斂(しゅうれん)の季節です。
木は、葉の色を変え落としていきます。
これは元気がなくなっていくようなイメージを持つ方もいますが、そうではありません。
枝葉までに広がっていたエネルギーを、根っこに戻していく作業をしています。
冬は蔵す季節です。
万物の動きは少しずつゆっくりになっていきます。
動物は冬眠を迎え、木は葉が完全に落ちます。
次の春により一層のびのびと広げるためエネルギーを根っこに凝縮し蓄えて熟成させています。
「陰」のピークを迎えます。
私たちを取り巻く、一日、そして季節という環境は、このようにしてサイクルを作っています。
このサイクルは、すべての物事のサイクルにつながります。
すべてはバランスなので、どちらかに行きっぱなし、ということはありません。
しかし、ただ同じところを同じようにくるくると回っている訳ではありません。
どういう「経験」をしたかによって、それは変わっていきます。
例えば、ごはんも食べず夜ほとんど眠らず、たっぷりエネルギーチャージできなかったとします。
身体は余力がないので、なるべくエネルギーを消費しないような動き方に変わります。
そうすると、これは私の個人的なイメージではありますが、陰陽の太極図の回転が小さくなり、円自体も小さくなり縮小していくイメージです。
逆に、しっかり食べて、良い眠りにつき、たっぷりエネルギーチャージできたとします。
身体には十分にエネルギーがみなぎっていますので、一層活動していけます。元気、ということですね。
陰陽の円は大きくなり、より豊かな円を描けるようになります。
同じ日は二度とこないように、同じ身体の状態はなく、中身が同じ季節はきません。
いつも常に変化していて、そしてそれは「続いている」ということです。
すべてはそのサイクルの延長にあることです。
中医学では、四季養生法の基本概念として、前の季節の過ごし方というのがとても大事に考えられています。
そしてまた一年のなかでは特に冬の過ごし方に重きが置かれます。
一番陰の時間どう過ごすか、ということですね。
なぜ冬に重きを置かれるのでしょう。
ここで私の陰ヨガの先生がよくお話くださることをひとつ。
実は「継続」は「陰」の力なのです。
とてもきれいな花があり、それを私たちは「きれいだなぁ」と思うのです。
でも根っこを見てみると細くてまったく根付いていない。
一年たってまた季節が巡ってきたとき、その花は咲くことができません。
良い花や実をつけ続ける、そしてもっとより良い花にし実にしていくためにもその根っこの部分が重要なのです。
根っこは「陰」です。
「陰」の性質は奥底にあるもので、クリアでないので少し見えづらい、わかりづらいのです。
木の根っこも土の中にあるので見えない部分です。
根っこの強さや豊かさは、枝葉や花、実(陽)となって表にいずれあらわれますが、その本質は根っこにあります。
冬は根っこにエネルギーを戻す時期です。
しっかりエネルギーを貯め、熟成させることにより、次の春にしっかり芽を出しぐんぐん伸びやかに広がっていけるのです。
形、結果となってあらわれ目に見えるもの(陽)は、突然でてきたものではなくて、必ずその影には、準備・睡眠・インプット・根っこ・土台・本質etc(陰)があります。
陰ヨガは、「陰」という側面からバランスをみていきます。
忙しく動き回り、思考も動き回り、なんとなく落ち着かなくなったとき、「陰」がとても少ないな、と感じたとき、自分の中の「陰」のスイッチを入れたいとき、是非クラスに足を運んでください☆
次回は、男女の陰陽について考えていきたいと思います。
男性にとっての陰陽と、女性にとっての陰陽について書いていこうと思いますのでお楽しみに!
written by misato